5月22日に大阪梅田のアクトスリーホールで行われたラビットショーに参加した。
ラビットショーとはウサギの品評会のことで、今回のラビットショーはARBA(American Rabbit Breeders Association, Inc.)の認可を受けているNRC(Nippon Rabbit Club)が実施している。日本で現在ARBAの認可を受けているのは、NRCとYBRC(横浜ベイラビットクラブ)だけのようだ。
筆者の猪俣は、ウサギが大好きである。犬も猫も好きだが、というか動物は全般的に好きだが、ウサギは特別愛くるしい。可愛すぎる!関係者でなくとも500円の協賛金で品評会を見ることができる。ウサギ好きとしては行かないわけにはいかない。
実は今回で参加は2回目だが、ウサギにも多様な種類がいることに驚かされる。ウサギにあまり興味がない人は知らないことだと思うが、犬も品種がチワワ、プードル、レトリーバーなど色々あるように、ウサギにもアメリカンファジーロップ、ホーランドロップ、ネザーランドドワーフなど色々あってARBAでは48種類の品種が公認されている。
身体の大きさや、耳の向き、頭の形や毛の長さなど、みんなそれぞれ違っていて、みんなカワイイ!品評会に参加しているブリーダーさん達は、皆さんプロなのでやはり真剣。震えているウサちゃん達並にブリーダーさん達も緊張している。外国人の審査員が英語で審査して(もちろん通訳あり)、順位が発表される。ちなみにウサギの撮影会や、ウサギ関連のグッズ販売などもやっていて、品評会に出るわけではなくても、普通に楽しめる。ウサギが好きな方は是非、次回行ってみてほしい。
ところでなぜウサギに限らず、犬でも猫でも品評会をやるのか、と皆さん疑問に思うことだろう。品評会では基本的に品種基準に近いほど評価が高くなる。これは犬でも猫でも変わらないだろう。逆に考えてほしい。品種基準から遠い個体を、そこら辺の素人が適当に交配させまくったらどうなるか。めちゃくちゃでかいチワワだったり、キメラのような動物が産まれてくるに違いない(多分ないけど)。
そういうことがないように、それぞれの業界で品種の維持や、ブリーダーのスキル向上のために品評会をやっているのだ。血統書つきのワンちゃんが人気があったりするのは、その過程を経ているということが証明されているからだったのだ。今まで疑問に思ったことがなかったので、少し腑に落ちた。他にも品評会をやっている理由はあるのだろうが、今は深く考えないでおこう(きっと知らないほうがいいこともある)。うーん、ペット業界は奥が深い。
まあ、血統書がついていようがいまいが、結局皆自分が飼っているペットが一番可愛いのだ。ただ、世の中にはそういう考え方ではない人も大勢いるのだろうが、それを否定する気はない。そもそもペット業界自体を否定する議論もある(ペットショップを全部なくせ!とか)。これについては宗教や人類の歴史の話もしなくてはならないだろうし、長い長い論戦を繰り広げなければいけない気もするので、また今度にしよう。
そういえば人間にも品評会がある。ミス・キャンパス、ミス・ユニバース。人類にも品種を維持したいという潜んだ願望があることの表れなのだろうか。とにかくヒトは何かを評価したりされたりしなければ気がすまない生き物のようだ。