御霊祭に参加してみた

先日、5月18日に京都の上御霊神社で行われた御霊祭に参加した。御陵祭については京都観光チャンネルの説明が詳しい。簡単にいえば、天変地異や疫病流行をもたらす怨霊をなだめるための、1000年以上続く由緒正しい祭りである。筆者の猪俣は、とある経緯で誘われて神輿を担げる機会を得た。

祭りや神輿と聞くとちょっと怖いおじさんやお兄さんがいっぱいいる、そういうイメージを持っていた。実際、それは間違ってはいないのだが、実際一緒に祭りに参加してみると、みんな気のいい人で安心した。人は見かけで判断してはいけないのだ。

最初のほうは、初心者として先輩方が神輿を担ぐ姿を見ていた。「こんなに人数沢山いるし、余裕か!」などと思っていたが、担いでみるととにかく重い。人数が多くても重いものは重いのだ。感覚的には小学生くらいの子供をずっと背負っている感じだろうか。

神輿を担ぐといっても、出発から帰ってくるまでずっと担いでいるわけではない。何箇所か担ぎあげる場所があり、それまでは神輿は押して歩いて行く。ただ炎天下の中、相当な距離を歩くので、なかなかの苦行である。翌日は筋肉痛になるだろうな、と思いながらひたすら歩いた。昼食は差し入れのお弁当だった。ここでもお酒が飲めるが、お茶やお酒の差し入れは道の途中で何箇所かある。酔いつぶれる人もいる。

祭りの最後のほうでは、神輿を何度も天に向かって差し上げ、神輿を何度も振るのだが、熱気が凄まじい。もうそろそろ終わりか、と思っていたが、まだまだ終わらない。終わらせてくれない。神輿を何度も差し上げ、何度も振りまくる。肩はパンパン。みんな汗をダラダラと流しながら、鬼の形相。途中ゾーン状態というか、もう神輿のことしか考えられない頭になり、完全にキマっていた。終わる頃にはとても神聖な気分になり、神輿を担ぐことの意味が少し身体で分かった気がした。

打ち上げでは、女性陣が用意してくださったご飯にビール。地元の商店街の方が作ったおかずなども並び、この地域ならでは、という感じで素晴らしかった。当然会話も弾み、皆さん楽しそうで気分がよくなる。

単純に楽しかったので、もし他の祭りにも参加できる機会があれば参加してレポートを書きたい。皆さんも地域の祭りに参加する機会があれば、よそ者だからと躊躇せずにどんどん参加してみてはいかがだろうか。新しい人間関係が築けるかもしれないし、無理に人間関係を築こうとしなくても、神輿を担ぐだけでとても楽しいし、自然と打ち解けられる。祭りとは不思議なものだ。

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