フリーターとして生きていくならば、その限界を知らなければならない。まずはフリーターの限界収入を計算してみよう。
アルバイトとは時間の切り売りである。基本的にボーナスや昇給などはないため、時間×時給=収入となる。厚労省によれば、この記事を書いてる現時点での最低賃金全国加重平均額は823円で、1ヶ月30日だとして、823×24時間×30日で、理論上59万2560円がフリーターの限界収入である。
しかし、現実的には睡眠時間、移動時間がある。また休憩時間中は時給が発生しないため、これも考慮に入れる必要がある。24時間のうち睡眠時間が4時間だとして、移動時間(出勤のための準備時間も含む)が1時間だとする。ダブルワークをするとすれば24-4(睡眠時間)-2(勤務地が2箇所なので準備時間も単純倍増)で18時間が働ける限界時間となる。夜勤のバイトを時給1028円(823*1.25:深夜手当)で8時間やるとして、残り10時間を昼間のバイト時給823円で働いたとする。両方のバイト先で1時間ずつ休憩を取るとして、1ヶ月の給料はどうなるか。
(8-1)*1028+(10-1)*823*30=438090
43万8090円だ。しかし30日ずっと働ける職場などそうそうないだろう。両方のバイトで週1日ずつ休むとして、26日間働くことにすると、37万9678円だ。年収にすると455万6136円。あくまで理論値なので、時給が高ければこの金額を超えることも可能だろう。例えばイベントのコンパニオンなどは時給が2000円を超えることもある。ただ、実際はそんな時給の高いバイトで働けるのはごく一部で、大抵は配達、品出し、仕分け、コンビニ、飲食店、工場、塾講師、その他どこにでもあるようなバイトをやるしかない。東京都内のような平均時給の高い地域なら話は別だが、大体そんなに時給も高くないので、頑張っても37万に届くことはないだろう。30万を超えたらバイトマスターもしくはエリートフリーターと名乗ろう。ちなみに筆者は1度だけ32万を記録したことがあるが、コンスタントに稼ぐのは無理だった。というか体力的に相当きつかった。コンスタントに30万稼げる奴は、とてつもなく要領がいいか、スタミナが無尽蔵なのか、いずれにせよバケモノだ。